同志のアクションに、いたく感動した。推薦文が古谷経衡氏のサイトに掲載された。こちらにも掲載。
本文にもあるとおり、私は古谷経衡氏とは思想信条、さらには政策は一致しない。れいわ新選組を支持するわけではない。自民党を支持したことはないが、いまは支持政党がないくらいに各党に裏切られ続けてきた。「会いに行ける左翼」を自称しているが、どちらかというと、中道、さらには日本ではあまり語られない「極中」だと思う(極左、極右ではなく、極中ね)。
ただ、政党の代表になって今以上に縦横無尽に活躍する古谷経衡をみたいし、彼がトップの政党を見てみたい。空気、景色が変わるはずだ。

以下、全文。写真は、『SPA!』で対談したときのもの。B'z立ち。
「会いに行ける左翼」から「話のわかる右翼」への檄文
同志古谷経衡のれいわ新選組代表選出馬に寄せて
常見陽平(働き方評論家)
同志、強敵(とも)である古谷経衡がれいわ新選組の代表選に出馬を表明した。スマホで、そのニュースを知り、感激し、涙した。同郷で、同じく髪に激しくメッシュを入れている、10歳近く若い彼は、常に私の先を走ってきた。よくテレビ番組で一緒になったが、圧倒的な存在感だった。そこにしびれる、憧れる。いつものとおり、私は彼に激しく嫉妬した。
自称「会いにいける左翼」の私は、自称「話のわかる右翼」の彼に、シンパシーを感じ続けていた。いや、ここでは「左翼」「右翼」という呼び名も適切ではない。彼は深い知識をもとに、いちいち真正面から様々な問題に言及していく。「保守」「愛国者」と呼ばれる人たち、自称する人たちがふれない、あるいは偏った見方をしている問題にも真正面から切り込んでいく。ど真ん中の思想、ド正論がそこにはある。
立場は異なっているが、話し合える、強敵(とも)がいて、私は幸せだ。人生(たび)はこういう出会で楽しくなり、この地球(ほし)も悪くないなと宇宙(そら)を見上げつつ考える。
彼を嫌う者、鬱陶しがる者もいることだろう。現に彼にはたくさんのアンチもいることは言うまでもない。それでも、彼は正論を言い続ける。これぞ保守系論客だ。小林よしのりの作品に、悪意のある似顔絵で登場したときは、気の毒だなという想いよりも、ちょっとだけ羨ましかったのだが。
気鋭の論者から、行動する知識人への大きな一歩を踏み出した。私はそう解釈している。しかも、このアクションは、古谷経衡像も、れいわ新選組像も大きく変えるだろう。「保守」の彼が同党とマッチするのかどうか、疑問に思う人もいることだろう。
ただ、これは極めて古谷経衡らしく、れいわ新選組らしい出来事ではないか?古谷は常に、縦横無尽に、相手が誰であっても、ど真ん中の主張を繰り返してきた。れいわ新選組も、常に多様性、柔軟性に満ちた政党だった。所属議員以外の立候補を受け付けるなども、あまり聞いたことがなく、しかも、それが同志古谷経衡で驚いた。
同志古谷とは必ずしも思想信条は一致しない。一部の政策は明確に私とは異なるだろう。政党としてれいわ新選組を支持するかどうかというと、今のところそういうわけではない。ただ、小さな違いではなく、大きな同じを大切にしたい。同志古谷経衡が代表を務める政党を見てみたいし、今以上に自由にド直球でモノを言う古谷経衡を見てみたい。れいわ新選組が、そして日本の政治が、新たな次元に達するだろう。空気、景色が変わる瞬間を分かち合いたい。
同志古谷経衡よ。ルビコン川のその前に、江戸川をわたる覚悟を。非妥協的な論争を。「保守」であることをサボるな。まだ見ぬ自分に会いに行け。その勇気にミネラルウォーターで乾杯。
2022年12月12日
自宅の書斎にて
RAGE AGAINST THE MACHINE
“KNOW YOUR ENEMY”を聴きながら
常見陽平