2021-03-25 11.35.36

左翼にとって、必須のスキルの一つが、檄文を書くことである。私は日常的に書いている。



このたび、海老原嗣生さんが手掛けてきたリクルートキャリア社のHR専門誌『HRmics』が休刊することとなり。日本的雇用システム、人材マネジメントについてまとめた新作も発表し。その卒業ツアーが東名阪で開かれることになり。彼と出会った名古屋でのセミナーに参加してきた。

彼とは先輩後輩のような、上司部下のような、兄弟のような、戦友のような。そんな関係で。明らかに経験も年齢も上なのだけど、たまに私が兄のような瞬間もあり。よい出会いに感謝。

冒頭でアジ演説をしたので、動画と全文を共有する。ありがとう。

私の檄文やアジ演説のファンも多いようなので、ぜひ、参考にしてほしい。


同志諸君。
こんにちは。
常見陽平と申します。

海老原さん、HRmics、本当にお疲れ様でした。

最初に言っておきますが、私はリクルートグループが大嫌いです。

私が苦手なリクルート仕草の一つが「卒業」という言葉です。

退職するリクルート社員がこの時期、Facebookに無駄に長く卒業ポエムを投稿し、みんながいいねを押し、ここぞとばかりに感謝の言葉のような自己PRを書き込む儀式。本当にうざいなあと思います。

だいたい「卒業」なんて言葉、使えるんでしょうか。

単位は取れたのでしょうか。

そんな奴らが、元リクルートのトップ営業マンを名乗ったりするわけです。

リクナビ、ゼクシイ、R25。
仕掛け人、生みの親、何人いるんだよと。

そんな、アレオレ詐欺を「卒業」した人が言い出す。

しかし、海老原さんには胸を張って「卒業」という言葉を使って頂きたい。
皆さん、いかがでしょうか?

ついでにもう一つリクルート批判をすると、誰もが使う「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という、江副さんのあの言葉。あれも嘘です。機会をつくった風にするのが絶妙なんですよ、あの会社。このHRmicsも、機会をつくったのは当時の社長、村井満さんじゃないですか。

ただ、この機会を引き寄せる。そして、大きく育てる。海老原さん、さすがです。

私がなぜ、名古屋にやってきたか。今回の卒業ツアーが発表された時から、参加するなら名古屋だと決めていました。なぜなら、海老原さんと出会ったのは、ここ名古屋だったからです。海老原さんは当時、リクルートに出向し、Worksの編集長でした。私が立ち上げにかかわったトヨタ自動車とリクルートの合弁会社、OJTソリューションズを取材して頂きました。広報としてその取材対応において、私は圧倒的な仕事を目の前で見ました。本気の取材、鋭い問いの立て方。夜中まで飲み歩きつつ、その生き様を胸に刻みました。なお、この時の特集は抜き刷りとなり、初期の営業ツールとして大活躍しました。

それから時間が経ち『モーニング』で『エンゼルバンク」の海老沢を見た時、「なんか海老原さんみたいだな」と思ったら、ご本人がモデルでした。著者デビューもし、ベストセラーを連発。一気に雇用論壇のど真ん中に立ちました。一緒によくイベントをやりました。チケットはいつも飛ぶように売れました。

ずっと階段を上り続ける社会からの脱却、一生懸命働かない社会づくり、ジョブ型論争、働く女性のあり方、神様スペックを求める社会への疑問、AIは人間の仕事を必ずしも奪わないなど、常に論争を仕掛けてきました。この10年、日本の雇用論争を動かしたのは、日経でもWorksでもなく。HR micsとPOSSEです。

挑発にはのる、売られたケンカは買う、乗りかかった舟からは降りない。上野千鶴子先生、上野ゼミの信条だそうです。海老原さんにもこの魂を感じます。愛と怒りの塊です。

これまたリクルート仕草ですが、やたらと人を生産性で比較する、優秀かどうかで比べる人たちがいます。

海老原さんをやたらと大久保幸夫さんと比べる人がいます。リクルートグループの中の人にもいます。実際、10周年の場でもその空気は残念ながら、感じました。海老原嗣生さんは、唯一無二の存在です。ジェネリック大久保幸夫、新大久保ではありません!

そんな海老原さんに頂いた言葉を披露します。

君は50歳まで正論を言い続けろ。
すごいやつになるぜ。

あと三年。
海老原さんがそうであったように、やり続けます。

同志の皆さん!
海老原さんの、思想を我がものとし
その想いを背骨にまで染み込ませ
ルビコン川を超える覚悟で
烈々たるパトスを胸に

上を向いて歩いている場合ではない
前を向いて進みましょう!

ご静聴ありがとうございました!