まさに「ラブ・ストーリーは突然に」。
ドラマ化され大ヒットした『東京ラブストーリー』(柴門ふみ)の25年後を描いた短編が、スピリッツに掲載されていた。
東京ラブストーリー25年後描いた新作マンガがスピリッツに “アラフィフ”のカンチとリカの思いは…
http://mainichi.jp/articles/20160124/dyo/00m/200/012000c
毎日新聞で知り、いてもたってもいられず、Kindleでダウンロードして読んでみた。そう、社畜から家畜になり、現在は学畜となった私は、弘兼憲史作品と同様に、柴門ふみ作品が大好きな人材なのだ。
短編なので、ネタバレすると買う価値が激減するので、詳しくは書かない。ただ、極めて普通だった。いや、駄作だと言ってもいい。というか、カンチとリカの現在のルックスにがっかりというか。これもまた現実なのだが。それでも読んでしまうのだが。
というか、あの作品が売れたのは、やはりバブル期、平成初期だったからと思ったりしてしまう。手元に文庫版がある。パラパラ読んでみた。昔、あれだけ売れて、私もそれなりにハマったのに、まったく共感できなかった。いや、作品が悪いのではなく、時代が違うのだろう。
オーケー、認めよう。私は、『東京ラブストーリー』を読むには歳をとりすぎていたし、その作品も、2016年に読まれることを望んでいなかったようだ。
と村上春樹風につぶやいてみたりする。
ただ、この手の40代〜60代を狙ったリバイバル商法、今後も連発されるのだろうな。ノスタルジー以上の何かが生まれればいいのだが、創り手も、受け手も、それ以上のことを望んでいないので。でも、思わず、こんな風にいてもたってもいられず買ってしまうのだから、それは有効ということなのだろう。良い商品とは売れる商品のことなのだ。
いまや、同作品がドラマ化された頃に生まれた子たちが家庭を持っていたりするわけで。
こんな恋愛中毒な時代があったことに驚く41歳の朝。
これを偶発的に読んでしまった若者は、どう感じたのだろう?