高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書)著者:勝間 和代
小学館(2011-02-01)
販売元:Amazon.co.jp
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勝間和代さんの新作、『高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人』を読んだ。この本が出ると知ってから、ずっと楽しみにしていったのだ。発売前後はAmazonでは欠品だったんだよな。
これほど出るのを楽しみにしていた勝間本はない、はっきり言って。池田信夫先生とのコラボセミナーが終わった後、渋谷の啓文堂書店でゲット。すた丼屋でスタミナをつけてから帰りの電車で読み始めた。
…そうだ、1月は勝間本が出なかったんだ。昨年のインタディ〜の前も若干ブランクがあったのだけど。これは良いことだと思う。ファンもそんなに毎月お布施、上納金を払えない。疾走のような迷走期間を経て、やっとご本人も本当に断る力使った感じ?
読んだ感想なのだけど、
「人生の節目、節目の自分に読ませたかった本」
という感じだな。
高校1年生、大学1年生、社会人1年目、初めての異動を経験した頃の自分なんかに読ませたい本だ。
アカデミック・スマートとストリート・スマート。
このコンセプトが秀逸で、分かりやすい。
サラリーマンを十数年やっているのだけど(そう、私は起業家やフリーランスに見られるのだが、普通の会社員なのだ、役員でもない)、「この人、東大なのになんで使えないんだろう?」「この人、さすが早稲田って感じがする」なんて誰もが抱く感情を私も抱きつつ仕事をしてきたわけだけど、その疑問を整理してくれた感じかな。
自分の学びと仕事を振り返るキッカケにもなったかな。私自身、「勉強」は好きだったのだけど「受験勉強」が大嫌いだった。「受験勉強」は洗脳ではないかと思い、拒否したのだった。だから高校の授業中は岩波新書を読んでいたわけだ(って、新書レベルなのだけど)。「受験勉強」は短期集中で激しく暗記し、現役で合格したワケなんだけど、いま思うと、そりゃ頭よくならないよな。いや、強い部分が偏るよな。
新卒でリクルートに入ったときは、「お前は学歴をコンプレックスに思え」と言われた。「一橋大学商学部でマーケティングを勉強した割に、お前、なんで売れないんだ?」と突っ込まれたものだ。
一方、当時のリクルートは少し上の先輩の代を中心に高卒の新卒入社の人がいた。はっきり言って、めちゃくちゃ仕事ができる人が何人もいた。私の上司だった人は、後に部長になった。
個人的には、とはいえ、タイトルと期待していた内容のギャップがあったのも事実だ。具体的には、東一早慶出身者で出来る人と出来ない人の差は何か?より具体的なデータやファクトで検証して欲しかったのだが、よく考えるとそれはこの本に期待することでもないだろう。
また、どうすれば頭がよくなるかというアドバイスは、以前の彼女の本にあった「そりゃ、勝間さんだからでしょ?」と感じる部分があったかな。ただ、ここは別に読者がどう思おうと、正しいと思ったことを主張するべきだけど。
しょうもないツッコミだが、後書きに
日本は、新卒一括採用と終身雇用という仕組みで、実務界ではアカデミック・スマートがみなしエリートのように振舞う傾向がありますが、それが正直、日本の競争力停滞の大きな原因の1つだと思っています。
とあるが、これはちょっと違う。むしろ、急激に日本企業は「ストリート・スマート」にシフトしている。現役の社員においても、新たに採用する人においても。ただ、大量のエントリーをさばく上で、高学歴が選考の初期段階で有利なのは事実だが。そして、この「アカデミック・スマート」から「高学歴ストリート・スマート」へのシフトこそが、就職難の原因の1つなんだな。
ちなみに、学歴ネタ本では、光文社新書は名作の宝庫。そして、海老原嗣生さんの『学歴の耐えられない軽さ』(朝日新聞出版)は傑作。こちらもチェック。
…私も学歴だけの痛い人にならないよう、日々頑張りますかね。