ikedanob

池田信夫先生と成毛眞さんのやりとりが話題になっている。

このツイートだ。

そうか、今年も人気企業ランキングの季節がやってきたか。この件の問題については、散々著書やブログで書いてきた。一貫して、学生の「企業をみる眼」が就職難の問題のひとつだと主張してきた。人気企業ランキングの問題も指摘してきた。例えばこのエントリーだ。今日は違う角度から考えてみよう。


ややさめた視点で言うと、学生が大企業以外と早期の段階で出会えない構造にあることが問題なのではないかな。そりゃ、知っている企業にしか投票しないよ、と。もちろん、その状態を変えるために、大学では早期から隠れた優良企業でのインターンシップやコラボ講座なんかを展開しているのだけど。もちろん、就活の早期化を加速しないかというご批判の声はあるのだろうけど。


あと、投票の時期とやり方を変えなければ、一生、経営の実態など知らずに憧れ企業に応募する構造は変わらないかな。「誰」が投票しているかにもよるしね。


縁起が悪いが、学生のよくあるパターンは人気企業、大企業中心に受け、ひと通り受けて疲れて、気づけば4月後半~5月になり、B to Bの企業や中堅・中小企業に目覚めるという流れなんだよな。実態では大企業に行く人は求人環境により振れ幅があるのだけど、だいたい4万人~10万人。毎年25万人~30万人は中堅・中小企業に行くのが実態。


そんなパターンに行き着く前に投票するから、そりゃ大企業中心になる。


「学生は大手志向、安定志向でバカだ」と言ったところで、この結果をみると40年くらい前からそうなんだよね。まぁ、それでも時代の変化は感じるのだけど、ここで抜粋されている範囲で言うと、ベンチャーがベスト10に入ったことはここで抜粋されているチャートでは一度もない。


「最近の学生は漢字を書けない!」とオトナたちは叱る。ぶっちゃけ私もそう言うのだが、そんなオトナたちも最近はPCや携帯になれて漢字が弱い。それと同じようで、じゃあ、オトナはどの企業を選ぶのかと問いかけたら、隠れた優良企業を選べるオトナだらけとは限らないと思う。もちろん、職務経験があるだけ確度は上がるのだけど。


あと、中途でも会社は入ってみないと分からないからね。昨日、今日とまさに4月に出る本の原稿を書いていたのだけど、自分の転職活動や、他の人の転職活動を振り返ってみると「こんなんじゃなかった」ってことだらけだからね。「優良企業」と「働いて気持ちいい企業」は違うし。中途中心の労働市場になったら救われるわけでは決してなく、企業をみる眼は必要だし、企業側も開示が必要だということ。


就活を終えた後のランキングなんかをやると、ちょっとは結果が違うかも。いや、東洋経済(文化放送キャリアパートナーズ)は後半のランキングも出しているのだけど。まぁ、それも元々のブランド力がモノを言うかな。


ジョブウェブがやっている、説明会やインターンに対するランキングなんかは、企業力だけでなく、採用力も問われるので面白いかも。


大学別のランキングも、たまに面白い結果が出ている。局地的に支持されている企業とかね。ベンチャーや外資が支持されていて変化の兆しを感じる。


で、人気企業ランキングはオトナが騒いでいるのであって、学生は人気があるとわかったところで、別に内定を配ってくれるわけじゃないので関係ないんだよな。まぁ、内定を配る会社が上位に来たりする年はあるし、学生を口説く材料には使われているわけだけど。


まぁ、ずっと続いているイベントだし、それなりに時代の鏡なのだけど、学生も企業もこれに踊らされてはいけないし、そうは言いつつ、もう構造的に踊らされる投票になっているってことだな。


私は学生による新しい企業評価の指標を模索中。お楽しみに。
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