![週刊 東洋経済 2010年 11/13号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61okS016uAL._SL160_.jpg)
東洋経済新報社(2010-11-08)
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月曜日。
3時から仕事をする。会社で打ち合わせ→学生面談→大学で講演→空いた時間に喫茶店で仕事→クライアントと打ち合わせ。
うん、現場の最前線にいるって感じがする。最近、電車の中での眠りが深くなった。どうしても座りたかったので、成城学園前からあえて各駅停車に乗る。気づいたら東北沢だったのだけど、まるで東京〜名古屋間か千歳〜東京間のように寝こんでしまった。疲れてる?でも、毎日が充実していたからいいか。
ところで、前から気になっていた『週刊東洋経済』の最新号『親も知らない就活の真実 就職「新」氷河期』をやっと手に取ることができた。定期購読している人は週末にもう読んでいたのだよね。
いや、ネットでアウトラインを読んでいたときから、嫌な予感がしていた。共感と違和感と、妙な敗北感があった。
まだ、ざっくりとしか読んでいない。読み込んでいない上での、率直な感想なので、聞き流して頂きたい。読み込めば少し印象は変わるかもしれない。
ただ、前述した嫌な予感はほぼ現実となったのだった。
うん、賛成しない意見、ツッコミどころのあるファクト、現場での体感値や関係者の意見とは違う部分もあるが、読み応えのある特集だし、筋は通っていると思う。そして、私が問題提起してきた就活断層、就活格差に関する記述、就活生や人事担当者の本音、留学生採用の現実を描いている点などは評価できる。就活生やその親、関係者は手にとるべきだろう。
ただ、正直なところ、新鮮味はまるでないと思ったのだ。いや、それは私が業界の中の人だからというのもあるのだけど、申し訳ないが、そろそろこれからの新卒採用の話をしようと思ったのだ。
現場ではもっともっと最先端の変化の兆しがある。少なくとも多くの人に志がある。企業も大学も就職情報会社も、もちろん学生も変わろうとしている。あるいは、変わろうとしてもがいている。もっとそんな現場レベルの最先端の取り組みを紹介してくれたら良かったのに。
うん、申し訳ないけど、いちいち「古い」と感じたのだった。もちろん、絶望から始まる希望もあるから、厳しい現実を描くのはOKなのだけど、具体的なベストプラクティスを描いて欲しかったな。学生大変、カワイソウ、新卒採用ダメ、ゼッタイって感じ?
あと、ウェブ論壇も論客が固定化されていることが話題となっているが、この手の報道をするときの論客も固定化されているのだよな。また、リクナビ、マイナビの編集長かよ、リクルートワークス研究所所長かよ、という感じ。
いや、リクナビやマイナビの取り組みについては?な部分もあるが、リクナビ編集長の岡崎仁美さん(彼女を含め、公人なので名前を出す)は嫌いじゃないし、むしろ大変にリスペクトしている。将来、R社の社長になってもおかしくない方だと思うし、なってほしい。マイナビ編集長の望月一志さんも、嫌いになる理由はない。大久保幸夫さんはR社と大学の大先輩だし、大変にリスペクトしている。
しかし、何だろう。彼らの存在と言動が「既得権」に見えてしまうのは何故だろう?まぁ、成人式で暴れるヤンキーなみの悪態かもしれないが。そして、言うことに目新しさはないしね。編集長と言いつつ、プロダクトマネジャーだし、サラリーマンだからね。そもそも、世の中から編集長という存在が死んでいる気がする。
これからの新卒採用の話をする。そのためには、新しい論客の新しい声も必要だったのではないだろうか?それこそ、異種格闘技戦でありながらも、Twitterで新卒採用批判を展開した茂木健一郎氏や、新作『街場のメディア論』でキャリア論についても語っている内田樹氏の意見なんかを聞きたかった。まぁ、彼らの意見、特に茂木氏の意見には必ずしも賛同しないのだけど、でも、議論を活性化するためには彼みたいな尖った、情熱的な主張は大事だと思うのだ。
で、ここからは負け犬の遠吠えなので聞き流して頂きたいのだが、「就活格差」という私が広げた言葉が特集名に採用されていたにも関わらず、そこに私が登場していなかったことに、とてつもない敗北感がわいてきたのだった。まぁ、どうでもいいことなんだけど。改めて、この数年の自分の取り組みは何だったのだろう?そんなことを自問自答したのだった。
自分のやりたいことが、会社の枠をこえて前職を退職した。大きな会社からずいぶんと小さい企業に移った。でも、不安よりも、私はこれから始まる冒険と試練にワクワクしていたんだ。日本の新卒採用をなんとかする。そんな想いで朝5時から夜まで働き、夜は関係者や学生と酒を飲み、週末も執筆しまくる日々を送ってきた。
おかげさまで書籍を発表したり、メディアに出る機会があったが、まさにR社の先輩からは「お前はテレビ受けがいいからね」「お前より優秀な奴はR社にいっぱいいるのに、お前ごときが本出しやがって」なんてことを面と向かって言われたことがある。そのたびに、その場は笑って流し、電車で泣いているところを見られたくないから、奮発してタクシーで帰ったものだ。ネットで明らかに誰かが分かる人たちから叩かれたりしたこともあるな。
売れないと仕事がなくなり、売れたら叩かれる。そんな緊張感の中、日々を過ごしている。
もちろん、それくらいで泣いていたら、この商売やっていられないし、使命は果たせないのだが。
とんでもない敗北感で胸がいっぱいだった。
くー。
まぁ、でも、今回の件を通じてなんかすっきりした気がする。要するに、私が小さいってことだよ。明日からまた生きるぞ。
というわけで、ますます日々の仕事を頑張ろう。学生、大学、企業ともっともっとマジで向きあおう。よい企画考える。魂込めて講演する。よい原稿を書く。ただ、それだけ。SHOW MUST GO ONだね(意味はちゃんと調べること)。
メディアは私なんかにそっぽを向いているかもしれない。就職情報会社だってそうだ。企業の人事担当者もそうだ。最近、飲みに誘われないな。孤立しているかもしれない。
でも、負けない。なんかスッキリした気もする。正しいと思ったことをマジでやる。これにつきるね。できることをやるだけさ、だからうまくいくんだよ。
まずは明日のセミナーをマジでやろう。すごいもの見せる。書き下ろしコンテンツ。NSビルで12時からと15時から。よろしくね。もう、何言うかわかんない。こないと損するよ。その場で思ったことを言いまくるからね。魂が震えることをやろう。
『くたばれ!就職氷河期』をよろしく。ぜひ、今回の東洋経済と読み比べて欲しい。魂かけて書いた。
というわけで、ここには書けないつまらないことも他にもいっぱいあるわけだけど、妬まない!愚痴らない!怒らない!明日からまた生きるのだ!
いや、勝間さんじゃないが「小さな革命」は起こりつつある。うん、制度論、システム論も大事なのだけど、その前に現場の各論。私が黒子として仕掛けている件がいっぱいあるので、お楽しみに。そして舞台を用意してくれるなら、メディアを通じて大いに吠えさせて頂こう。いや、革命がカタチになったときに、笑顔に満ちた若者や関係者の顔を見つつ、私は壁の影でちょっと笑って、泣いて、サッポロ黒ラベルを飲むことにしよう。
今後とも宜しく!
明日は前から会いたかったカリスマ著者2名と会う。大ベストセラーの著者と、同世代、同郷、同趣味の方。楽しみ!
おやすみなさい。愛しています。
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