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都議選が終わった。専門外だけど、たたかう都民として備忘録的に、徒然なるままに書き綴っておこう。



昨日、ツイートしたら、結構な数のRT、いいねがあったのだが・・・。選挙がくるたびに、父のことを思い出す。39歳で脳腫瘍で亡くなった父は、身体が不自由で。煙草とコーヒーが好きで。生前の数年間はずっと入院していたが、まだ家にいて杖をついて歩行できた頃は、万全の体制(煙草とコーヒーを用意した状態をさす)で選挙速報にかじりついてみる人だった。というわけで、いくら争点、論点に「?」があろうとも、父のことを思い出すことができるということと、民主主義が続いていることを確認できるという意味で、選挙には感謝している。

朝日も日経も、都議選関連の記事の見出しで「勝者なき選挙」というフレーズを使っていた。自民党は第一党となり、都民ファーストは議席を減らした。ただ、自公は過半数に届かなかった。立憲民主党は議席を伸ばした。

直近のコロナ対応、五輪対応への審判がくだされたとか、小池百合子の人気が根強かったとか、立憲・共産の共闘(という名の棲み分けとも言う)がうまくいったとか、各メディアがふれており「さもありなん」と思いつつ。例によって投票率は低く。

あらためて、選挙とは選挙であると認識した次第である。支持母体、これまでの取り組み、時代の空気感などがあいまって物事が決まっていく。

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あくまで、1人の、たたかう都民の茶飲み話として聞いて頂きたいのだが。私はこの「結果」自体はポジティブに捉えると、今後につながるものだと考えている。勢力が拮抗することにより緊張感がうまれる。健全な議論、政策論争につながることを期待している。

各紙が自民党幹部の「危機感」を報じている。いま、手元にある(私が唯一紙で読んでいる)読売新聞も一面に「衆院選に危機感」という文字がおどっている。自民幹部が「予想外の結果」と捉えていることも。これで、与党が危機感を持つのなら、これもポジティブに捉えることができないか。

危機感といえば、私の住む大田区に、自民も立憲も幹部クラスがどんどんやってきて。これもまた危機感か。安倍晋三までやってきた。

一方、ビジョン、政策が見えない(少なくとも伝わりにくい)選挙でもあった。いや、よく読むと、それぞれの政党、候補者の主張はまとまっているし、コロナ、五輪以外の論点、争点もある。ただ、立憲民主党などはいつもよりもビジョンや政策などがあえて伝わらない闘い方をしていなかったか。

政党や各候補からもジェンダー平等、マイノリティへの配慮などの方針も打ち出されてはいた。ただ、よく都市的な論点と言われるこれらのテーマも、議論や打ち出す政策を次の論点につなげる時期にきていないか。

オリパラはどのようなかたちであれ、もうすぐ始まり、終わる。コロナもまだまだワクチン接種の進捗などに課題はあるが、都議の任期中には今よりは状況がよくなる(と信じたい)。直近の対応がなんせ大事なのだが、これからの東京をどうするかという議論は十分だったか。

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最後に、コロナに対応した選挙という観点では、様々な努力が垣間見られた。自宅にいる人が多いと想定してか、自動音声の電話がかかってきたのには驚いた。固定電話が鳴ったので受話器を握ると「玉木雄一郎です」という声が。何度かお会いしたことがあったので、「あぁ!玉木さん!リクルート時代の後輩の伊藤孝恵さんがお世話になっています!」と思わず受話器にまくしたてたら、自動音声だと気づくの巻。Twitterで流れてきたのだが、小池百合子の声でもかかってきたとのこと。

蒲田駅で見かけた光景だが、声を出せないので、旗をふることを促すコールアンドレスポンスも。みんな、工夫している。

さて、今日も日常は続く。このまちをどうするか。考えつつ生きる、働く。