今晩、8月30日(日)深夜25時からのTBSラジオ「文化系トークラジオLife」は超絶良企画である。その名も「アウェイはつらいよ」である。


先日、コロナ時代の人間関係についてSankeiBizの連載で書いたら、それなりに反響があり。私は今、人間関係を「小学校時代」レベルに戻すことを大事にしている。家族と、近所に住んでいる友人と、仕事関係の人しか会わない、と。SNSでのやりとりも控えめにする、と。人間関係で疲れたくないので、当然だ。

一方、私がいま直面している問題は、ホームのアウェイ化だ。自宅において、アウェイになっている。絶大なる経済力、もとい莫大な住宅ローンを組んで一軒家を購入した。ただ、アウェイ感がある。もちろん、分不相応に閑静な住宅街、しかも自由が丘や田園調布にクルマで十数分という場所に引っ越したというのはあるのだが。

ここ数ヶ月、夫婦でテレワークをしていることが大いに関係している。妻との関係は基本、良好なのだが、「仕事モード」の彼女は別人で。外資系IT企業勤務、横文字を使いまくり、世界とやりとりする、いかにも出来るビジネスパーソン風の人が半径数メートル以内に出現したワケだ。妻なんだけど。

よくある「テレワークで、家族との時間が増えて最高ですぅ」といういかにも日経DUALに載りそうな記事とは異なる現実と我々は向き合っている。自宅で働く時代とは、同じ人物でありつつも、仕事モードの家族が現れるということだ。一方、今まで私は家で仕事をしていたので。妻も今まで辛かっただろう。

物理的な空間は同じでも、その機能や、登場人物が変わるった瞬間、アウェイになるのだと再確認した次第だ。私が買った家で、妻なのに。

2020-08-27 16.09.55

ホームがアウェイになる瞬間は、特に新型コロナウイルスショックで増えているのだろう。変化が激しい上、物理的な空間と、その人の役割行動のねじれによる混沌は今後も頻発するのだろう。それでも、そこをいかにホームに変えていくのか。私たちの生き方が問われている。