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実に残念だ。でも、しょうがないと思う。

三越伊勢丹ホールディングスが2016年秋にスタートした「3rd_PAGE青山サロン」の営業終了がアナウンスされた。まだHPにはアップされていないが、12月26日付で会員向けにメールが届いた。2018年3月24日に閉店する。残念だ。でも、しょうがない。

同施設は、会員制のラウンジである。アカデミーヒルズの会員制ライブラリーに似ている。もっとも、規模は大きくはないのだけど。外苑前にあり、カフェ風のスペースで、Wi-Fiや電源もあり、仕事や打ち合わせをするのに便利。会員は珈琲と紅茶が飲み放題。しかも、よくあるシェアオフィスの申し訳程度のものではなく、本格的なものが出た。当初は、食事もできたし、セミナーなども開催されていた。

私はこのラウンジができる際に、これだと思い。当初はエムアイカード会員のみ参加可能だったので、わざわざカードをつくり。通っているジムの一つが外苑前にあり。都心で空いている時間に個人作業をするのに便利で。打ち合わせにも便利だった。

「働き方改革」の不都合な真実
おおたとしまさ
イースト・プレス
2017-11-17


最近出た、おおたとしまささんとの対談本の収録も、初期段階のものはここで行い。意識高くパーティーを開いたこともある。昨年、BLOGOS AWARDの銀賞をとったときのインタビューもここで収録した。最新のプロフィール写真もここで撮影した。

それなりに思い出もあり。残念。もっとも仕方がないなとは思う。

なんせ、いつもガラガラだった。このままだと賃貸期限の更新時に閉店だろうなと思っていた。食事も可能な点などは魅力だったのだけど、いつしかその提供もなくなり。途中から、エムアイカード会員以外も参加可能になった際には、このためにカードをつくったのに何だかなと思ったが、おそらく会員獲得に苦労していたからだろう。まあ、普通に使いやすかったし、プレミアム感あったけど、本の数や種類なども微妙で。金額から考えると、アカデミーヒルズの方がコスパ、高かったかな(利用者多そうで、人に会いそうで私はこちらを結局、避けたのだけど)。

閉店を伝えるメールによると、様々な改善策(・・・ユーザーにとっては改悪策なのだけど)を行ってきたが、収益が改善しなかったため、閉店にいたったとある。うん、申し訳ないけど、行く度にやや心配になっていた。

また、例の三越伊勢丹ホールディングスにおける経営陣の交代なども気になることであった。前任の社長である大西氏の路線が大きく変わると報じられており。もともと実験的、先行投資的な取り組みだったがゆえに、「これはたたむ候補になる案件だろうな・・・」とユーザーの一人として心配になってしまっていた。

まあ、このようにユーザー、ファンが心配になってしまうというのは、どうかと思うのだけど。三越伊勢丹ホールディングスには、再建モードのような、本業回帰モードのような、新路線モードのような、混沌とした空気が漂っているが。このチャレンジは評価したい。

もっとも、やや筋が悪かったけれど。同社の現特別顧問は経団連副会長を務めているが、彼が関わったプレミアムフライデーも尻すぼみ感があった。まあ、この春の経営陣交代および方針転換劇などは「内紛」的なものに見えてしまうわけで(このあたりは『日経ビジネス』なども報じている)。同グループの旗艦店である新宿伊勢丹前はアントニオ猪木夫妻(当時)をタイガー・ジェット・シンが襲撃した現場としても知られているだけに、奮起を期待したい。

それにしても、このような場づくりというのは簡単そうで、難しいということを確認した次第だ。会員制にこだわらないという手もあったかも。

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それこそ、最近、プチ移転をしリニューアルオープンした、博報堂ケトルが運営する下北沢B&Bなどは、まさにサードプレイス感あり。敷居が低く、オープンな感じで。

会員制でやるには中途半端だったんだろうなあ、この青山サロン。閉店まで、何度か行こう。スタッフの皆さん、ありがとうございました。