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昨日、「チケットの高額転売NO」ムーブメントに関する記事を書いた。BLOGOSにも転載された。

"高額転売NO"に感じる筋の悪さ
http://blogos.com/outline/187995/

8月25日11時現在、73件のコメントがついている。一次はアクセス数で5位だった。

要するにチケットの高額転売NOということを音楽業界関係者が呼びかけ、意見広告を出したのだが・・・。具体的な解決策が乏しいこともそうだが、そもそもチケットの高額転売が起こってしまう打構造を解決しなければ意味がないのではないか、また(ややそれは論理の飛躍だろという指摘もあったが)チケットは転売しなくても高額化していることをどう見るのかという趣旨だった。

この問題、様々な方がエントリーを書いたり、コメントしており。そもそもダフ屋とは何か、規制できるのかできないのかとか、チケット流通の仕組みとか、ネットオークション時代に合っているかどうかとか、そもそもチケットの価格は転売を含めて市場で決まるのではないかとか、◯◯というアーチストは賛同しているが、◯◯は賛同していない、プロモーターでも◯◯は署名していないとか、まあ、沢山の論点を見かけた。

さて、今日は一音楽ファンとしての体験談を書くが・・・。解決策を提案しろということを触れつつ、ちゃぶ台をひっくり返すのだが。この転売対策問題、やるとなったら、まあ、面倒くさいものなのだ。

40代になった今でも月に1、2回はライブに行くし、20代の頃は毎週のようにスタジアム、ホールクラスからライブハウスまで通っていたのだが。その中でも、最もチケット転売対策が行われていたのが、昨年のサザン・オールスターズのツアーだ。帰省して、札幌ドームで観た。チケット購入者全員が揃っていないと入場できない。持っていくチケットは厳密には引換券で、自分の席は行ってから分かる仕組みだ(事前に調べることが出来たのかもしれないが)。引き換えの際には、身分証明証の提示を求められたような。

思ったよりスムーズに入れたものの、ここまでやるのかと思った次第だ。休日のイベントであり、一緒に行った人(母親とその姉、私の妻)と合流もスムーズだったのでなんとかなったが、平日だと一緒に行く仲間が会社を出る時間が遅れたりもするわけで。観客としての利便性においても疑問で。もっとも、主催者側もかなりの手間隙をかけていた。これを儲けを確保するための行為と捉えるか、消費者保護とみるか。

矢沢永吉も転売対策には力を入れている。オークションなどの状況を見て、転売だと特定できた席は、無効となる。会場にはその席は座れないように掲示がされている。なお、矢沢永吉は他にも「飲酒入場禁止」などのルールを設けており、チェックも厳格に行うなど、コンサートのルールを明確化している。

これが私の体験談だ。コメントでは、ももクロが顔認証を導入しているのだとか。なるほど。他にもすべて直販にするという手もあるにはあるが、その運営を行えるアーチスト、プロモーターに限られるだろう。プレイガイドのようなものがあるからこそ、チケットが広く行き渡るわけで。というわけで、解決策が明確に作りにくいこともあり、最初は意見広告で訴えかける手に出たのだな、と。

いずれにせよ、ファンにとって音楽をより納得感のあるかたちで、身近にする努力を期待したいものだ。まずはチケットを手に入りやすくしてほしい、楽しみ方を多様化して欲しいというのが私の願いだ。

こんなエントリーを書きつつ、週末の吉川晃司のライブは行くのをやめることにした。チケットぴあのリセール機能を使ってみたが、買い手はつくのかなぁ・・・。