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サマソニ1日目に行ってきた(今日も行くのだけど)。Aldius→ゲスの極み乙女→星野源→WEEZER→ハナレグミ→ALESSO→Underworld。中年なのにガッツリ楽しんだ。

個人的なハイライトはゲスの極み乙女だった。雨の中、真昼に出てきたこともあり、スタジアムの半分くらいの入りだったが、鬼気迫る演奏で楽しませてくれた。ジャズとロック、ポップスが融合したような音が、夏の空には気持ちいい。才能のある人は、ジャズ・ミュージシャンとの共演に行き着くんだなあと思ったり(デビッド・ボウイもプリンスも、スティングもそうだった)。

なんせ、今年はベッキー騒動があったわけだが。あの事件が、バンド名を全国区にしてしまった。悔しかった。年初に発表された彼らの音源は素晴らしく。あの騒動で名をあげたみたいな感じになってしまった。もっとも、ロックミュージシャンにスキャンダルはつきものなわけで(って、断定するのも良くないが 今のミュージシャンは健全になってきているが)。結局、ゲス極はあまり傷つかず、ベッキーだけが傷ついたとも言われたが。とはいえ、この日のゲス極は輝いていた。フェスなので、「あのベッキーと色々あった人がいるバンドね」くらいに思っていた人がいたことだろう。ただ、そんなゲスな関心を吹き飛ばす演奏だった。胸を張って仕事をすればいい。

帰宅して、ニュースを見ると、吉田沙保里の号泣謝罪だとか、SMAPのメンバーがそれぞれ解散について謝罪していたとか(理由、ニュアンスは異なる)報じられていたが・・・。

お前ら、簡単に謝るなよ。

謝られても、辛いし。

いや、吉田沙保里に関しては筋は分からなくはない。期待を裏切ったとか、日本選手団主将という立場とか、諸々ある。そして、試合が終わった直後にマイクを向けられたら、その時には「ごめんなさい」という言葉しか出てこないことだろう。彼女の責任感、ピュアさはよくわかる。それだけの重責を背負ってきたことも。

SMAPも最初は何に対して謝っているか、わからなかった。というか、ファンに説明できない解散ってよくないだろ、ロックミュージシャンみたいに「音楽性の不一致」、離婚する夫婦みたいに「価値観の不一致」って言っとけ(音楽性も価値観も最初から違うけどな)と思ったりもした。まあ、とはいえファンの期待などを考えると、謝る理由は以前よりは理解できた。わからなくはない。

もっとも、犯罪を犯したわけでもなく、社会通念上許されないことをしたわけでもない。みんなが金メダルを当たり前だと思っていたこと自体、おかしな話である。勝負には何があるか分からないのだ。そして、スポーツはいつも気鋭の若者、天才によって歴史が塗り替えられていく。そのことをファンは許容するべきで(許容しているはずで)、謝られても切ないのである。SMAPも、彼ららしく、かっこよく、面白く、気持よく別れて欲しかったな。ただ、それを謝られてもますます納得しないのである。

謝罪大国ニッポン (星海社新書)
中川 淳一郎
講談社
2016-08-26


中川淳一郎の野郎がこんな本を出すらしいが・・・。

「国民的」であるがゆえかもだが、スポーツ選手やアイドルが、犯罪や社会通念上許されないことをしたわけでもないのに、それぞれ良い仕事をしているのに、ひたすら謝ることに違和感を抱いた42歳の朝。

でも、何があっても、また良い仕事をするのだ。

今日は、地元の北海が甲子園の決勝に。野球にも甲子園にも熱くない私だけど、珍しく興奮している。優勝して欲しいが、負けても謝るんじゃないぞ。