朝の日課といえば散歩→喫茶店でモーニング。いや、毎日やっているわけではなく、雨が降っていなくて朝一アポがない日だけなのだけど。気持ちいいね。いろいろあるけど、私は元気だよ。
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今日、配信した号は、『ルポ 父親たちの葛藤 仕事と家庭の両立は夢なのか』(PHPビジネス新書)をリリースしたばかりの盟友おおたとしまささんからの特別寄稿を掲載!「日本人の働き方には本当に無駄が多いのか?」というもの。感激だ。
もろもろ、論争を誘発しそうな予感。
うん、私の一貫してぶれない主張だけど、政策とか施策って「何にキクのか」という観点って大事だよね。働き方改革、WLB重視のようで、単なる労働強化にしてはいけない。イクメンなんてのも、気をつけないと逝くメンになってしまう。
というわけで、原稿を共有しよう。
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常見陽平メルマガ『陽平界通信』 第48号(2016年6月22日配信)
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ております。
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━━━━━━━━━■□■アウトライン■□■━━━━━━━━━━━
1.近況報告:「仕事で成長する」についてトコトン語り合うナイト
2.特別寄稿:おおたとしまさ氏 日本人の働き方には本当に無駄が多いのか?
3.きまぐれオレンジ道路:巻き添え要一問題、新卒採用の未来、ブックレビュー
の行方など
4.常見陽平記事傑作選:速水健朗さんとの対談、古市憲寿氏の小沢一郎氏への
失言問題など
5.実録!メシウマ日記:ナウなヤングにばかうけ 隠れ家的なお店 青山ゑび
す堂(表参道)
6.陽平先生のホームルーム:人材派遣業界の行方は?
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1.近況報告:「仕事で成長する」についてトコトン語り合うナイト
はい、久々の主催イベントです。リクルート、ソフトバンクで営業部長を歴任
した北澤孝太郎さん、そして「社内起業」関連のイベントでご一緒させて頂い
た石川明さんとイベントやりますよ。
「仕事で成長する法則」をトコトン語り合います。営業、企画、人材マネジメ
ントに関する最新事情やノウハウから、ちょっと元気が出るメッセージまでて
んこ盛りの夜になりそうです。
仕事で成長したいと思っている方
ビジネスの最新事情を知りたい方
刺激を受けたい方
にぴったりです。
前回、石川さん、高橋晋平さんとやったイベントは24時間以内にソールドアウ
トでした。今回も争奪戦必至。ぜひお越しください!
『人材が育つ営業現場の共通点』発売記念
「仕事で成長する法則」を語り合う「15の夜」
北澤孝太郎×石川明×常見陽平
2016年7月15日(金)20時より下北沢B&Bにて。
もうすぐここにアップされます。
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1170&n=13840
いまから予定をあけておいてください!
・・・これでトークイベント、しばらくお休みです。講演はいっぱいですが。
対談、イベントのお誘いなどぜひ。
文庫化された『僕たちはガンダムのジムである』
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1171&n=13840
と
最新作、『エヴァンゲリオン化する社会』をよろしくお願いします!
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1172&n=13840
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2.特別寄稿:おおたとしまさ 日本人の働き方には本当に無駄が多いのか?
特別企画!今回は、育児・教育ジャーナリスト おおたとしまさ氏から論考
「日本人の働き方には本当に無駄が多いのか?」を頂きました!書きおろしの
力作。これまでの働き方論に一石を投じる内容です。ぜひご覧ください!
なお、この論考は転載可能です。その際は・・・。
常見陽平メルマガより転載。(C)おおたとしまさ と表記してください。
■時間当たり労働生産性のからくり
「日本の時間当たり労働生産性は低い」と言われる。OECDでの比較で見ればそ
れは事実だ。しかし「だから日本人の労働者の働き方には無駄が多い」という
のは論理の飛躍である。
受け売りの知識を元に例を挙げよう。人口500万人のノルウェーは北海油田で濡れ手に粟。そ
れを元手に国営企業が経済を回しているから、効率よく儲かる。ルクセンブル
クはユーロ圏の金融センターでありながら人口はたった50万人。
近年スペインやイタリアの時間当たり労働生産性が向上しているのは、失業者
が増えて計算式の分母が縮小しているからという身も蓋もない理由。
時間当たり労働生産性は個々の労働者の能率を示す数字ではない。儲かる仕事
だけやっていれば時間当たり労働生産性は上がる。大量の失業者を抱えながら
一部の勝ち組だけで利益を独占する格差社会でも時間当たり労働生産性は上が
る。
逆に経営者が無能だったり経済システムが不調だったりすれば、労働者がどん
なに優秀でも時間当たり労働生産性は下がる。個々の労働者の勤労態度より、
経済構造そのものがものをいう。
日本にはそもそも資源がないので、人という資源を大量に使う必要がある。し
かも現在は利益率の高い花形の業界が存在しないという構造的な問題もある。
日本の時間当たり労働生産性はバブル期からずっとアメリカの2/3程度で変
化がない。
それなのに「日本の時間当たり労働生産性は低い」ことを根拠として、個々の
労働者が無駄の多い働き方をしているかのように今になって言うのは、論理と
して乱暴すぎる。日本人の自己肯定感が低いことは有名だが、
さらに自責的な気持ちにして誰が得をするというのか……。
■成果は落とさず労働時間を減らすのは基本無理
景気停滞期に入って以降、「就職氷河期」に象徴されるように人員は減らされ、
トヨタの「カイゼン」に代表されるように業務はすでに極限まで効率化されて
いる。
拙著『ルポ 父親たちの葛藤 仕事と家庭の両立は夢なのか』
( http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1173&n=13840 )
で描いたように、特に子育て世代は、仕事と家事と育児の両立で、1日24時間で
はとても足りないような生活を送っている。彼らに対し、「日本の時間当たり
労働生産性は低い」から「ほんとはまだまだできるだろう」というのは無理筋
だ。
さらに企業経営者に「日本の時間当たり労働生産性は低い。だから成果を落と
さずに労働時間を減らすことは可能だ」と喧伝することは、1粒でも多く年貢
をせしめようとする悪代官の手下の手口のようである。百姓は常に追いつめら
れ息つく暇もなくなる。まるで奴隷だ。
ましてや「労働時間を削減すると売り上げが上がる」なんて「食べるとやせる」
みたいな話。ほとんど欺瞞だ。労働時間を削減したから売り上げが上がるので
はなく、業界に追い風が吹いているから労働時間が削減できたのだと解釈する
のが普通だろう。
仕事の仕方にメリハリをつければたしかに能率は上がるが、徹底した業務効率
化の過程で、そんなことはすでに多くの人が実践しているのである。
■長時間労働是正は手段であって目的ではない
共働き家庭が増え、「なぜ女性ばかり、仕事も家事も育児もしなければいけな
いのか」と最初に女性から声が上がった。そこでイクメン・カジメンに期待が
集まった。しかし彼らにもそれ以上の負担を引き受ける余裕はなかった。
そこで今度はイクボス(育児に理解のある上司)だ。中間管理職は「部下に残
業させるな。育休を取らせろ。しかし成果は落とすな。人員補充もない」と無
茶を押しつけられている。無論、中間管理職にも家庭がある。
夫・妻・中間管理職の3者で「ババ抜き」をしているだけなのだ。3者で「バ
バ」を押しつけあうのではなく、3者で申し合わせてさっさと「ババ」を閉め
出さなければ、必ず誰かが敗者となる。何が「ババ」の正体なのか。社会とし
て、それを突き止めなければいけない……。
「長時間労働をやめて家族との時間を大切にしよう」というメッセージは優し
く聞こえる。反対する人は少なかろう。しかし「そのために脇目も振らず仕事
し続けろ。早く帰ってもいいけど成果は落とすな」というのでは話が違う。
長時間労働是正は、男女が平等に心豊かに過ごす時間を増やすための手段であっ
て目的ではないことを忘れてはいけない。そこを忘れると、「時間当たり労働
生産性は高いけれど、みんなの心に余裕がない社会」になりかねない。「きれ
いごと」を並べるだけでは不誠実だ。
そんな憤りと葛藤と願いを込めて、『ルポ 父親たちの葛藤 仕事と家庭の両
立は夢なのか』(PHPビジネス新書)
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1174&n=13840
を書いた。父親だけでなく、その妻や、企業の中間管理職、そして人事担当者
にも読んでほしい。
※参考文献:公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較」
( http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1175&n=13840 )
<書籍情報>
『ルポ 父親たちの葛藤 仕事と家庭の両立は夢なのか』
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1176&n=13840
(おおたとしまさ著、PHP研究所、870円+税、6/18発売)
なぜ男性の「家庭進出」が進まないのか。これまでのイクメンブームの盛り上
げ方に短絡的な部分があったと認めざるを得ないのではないか。ではどうした
らいいのか。仕事と家庭の板挟みに悩む父親たちの本音、彼らに殺意さえ覚え
るという妻たちの本音、理想ばかりを言っていられない会社側の本音、そして
冷徹に世相を物語る数々のデータからヒントを見い出す。
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3.きまぐれオレンジ道路:巻き添え要一問題、新卒採用の未来、ブックレビュー
の行方など
・オヤジギャグじゃなくて、マジで巻き添え要一って感じ。いや、公費で豪遊
はイエスかノーかでいうと、ノーだ。しかし、「参議院選前に片付けておこう」
感が半端無くて怖い。で、都民の怒りって、こういう時にだけ利用されて。普
段から聞けよっていう。それでも日本に、東京に絶望しちゃいけないと思って
生きているよ。なんというか、ちゃんと政治をやれというか、やらせてあげた
いというか。みんな、選挙好きだねえ。
・2年連続でスケジュールが変わったり、6月1日時点の内定率が5割を超えたり、
ワンデーインターンシップ加熱問題とかあるのに、メディアの新卒採用をめぐ
る報道は大幅なスケジュール変更があった2016年度採用に比べ明らかに控えめ。
まあ、内定率が改善したとか、他に大きなニュースがあったとかというのはあ
るけど。業界全体では大学とのますますの接近とか、AIやビッグデータの活用
とか、諸々変化があるのだけど。こういう件は、状況が良い時にこそ総括しな
いといけないし、細かい変化を追わなくてはならないのだ。
・「昔はよかった」話をするわけではないし、全然科学的な話じゃない前提で
読んでほしいのだが・・・。一般論として数年前はまだ、そこそこの知名度の
著者が本を書いたら、レビューブログっていっぱいあったなあと思いつつ、い
まはそもそもブックレビューとか本の感想というのが減っていると感じること
自体に本離れを感じたり。いや、レビューのプラットフォームもブログやAmaz
onから、ブクログ、読書メーターなんかに移っているんだろうけど。2冊同時
進行で少しずつ新作を進めているが、いまや本を書く意味って言うのは、大博
打して売る本を目指すか、残るものを目指すかってことだよね。2冊とも残る
ものを目指すよ。1冊は新書、もう1冊は単行本なのだが、後者を出す出版社か
ら送られてきた見本誌がハードカバー。「1回ハードカバーやりたいなあ」と
思ったよ。
・情報労連の会報誌の仕事をしていたり、連合のイベントに呼んで頂く機会も
多く、いつの間にか労働組合よりの発言をしているのかもしれないのだけど・
・・。よく「御用組合」とか言われるわけだけど、いやあ、労組がないと怖い
よと思う瞬間があり。労組がない企業での労働問題が話題になる今日このごろ。
で、ワタミに労組ができたわけだが、今後の広がりが気になっている。という
わけで、21世紀型の労組のあり方を模索する日々。
・レッド・ホット・チリ・ペッパーズの5年ぶりの最新作『The Getaway』が良
すぎて、ヘビロテ中。この年齢になると、バンドと一緒に歳を重ねる感じで。
大人のロックだなあ、と。女性コーラスも電子音もいい感じだなあ、と。最初
に聴いたのは中学生か高校生の頃だったような。スティービー・ワンダーのカ
バーを聴いて。最初に聴いたアルバムは『母乳』というアンソニー、フリー、
チャド、ジョンという体制のだったような。聴く前から、メタルやロックの雑
誌を読んでいると、全然違うジャンルのアーチストも「レッド・ホット・チリ
・ペッパーズがスゴイ」って書いていたような。過去に4回くらいライブで観
ているのだが、フジロックに来るのだよね。行っちゃおうかなっていう気もす
るが、単独来日もないわけないよなあ・・・。
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4.常見陽平記事傑作選:速水健朗さんとの対談、古市憲寿氏の小沢一郎氏への
失言問題など
「地方移住」ブームに浮かれる面々にモノ申す すごい人のモデルケースは参
考にならない
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1177&n=13840
"フェスに政治持ち込むな"の面倒くさい議論
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1178&n=13840
唐突すぎた古市憲寿氏の小沢一郎氏への質問
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1179&n=13840
文脈切り取りの連鎖 尾崎豊"15の夜"CM問題
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1180&n=13840
舛添要一よ 古巣の『朝生』ですべてを話せ
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1181&n=13840
“ホワイト職場”も本当は“ブラック”かも!? 常見陽平氏が語った「職場」
について
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1182&n=13840
<毎日メディアカフェ>職場の現状や問題語り合う /東京
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1183&n=13840
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5.実録!メシウマ日記:ナウなヤングにばかうけ 隠れ家的なお店 青山ゑび
す堂(表参道)
久々に表参道の路地を入ったところなんかをぶらりと。言うまでもないけど、
お洒落ですな。いつかこのあたりに住めたらいいな。会食で連れていってもらっ
たお店が、ここ。看板が出ていなくて最初はみんな、わからず。家庭用の小さ
なエレベーターで3階へ。大人気のお店のようで、店内は20代後半?30代前半く
らいの男女でいっぱいだった。会食だったので、ガラス張りの個室だったのだ
が(天井までガラス)、なかなか予約がとれないのだとか。お刺身など、食事も
いい感じ。この日は若い感じだったけど、私やその上くらいの年齢の方もぜひ。
青山ゑびす堂(表参道)
http://d.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?d=9&i=spaceship&c=1184&n=13840
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6.陽平先生のホームルーム
Q.人材派遣業界の行方は?
常見さん、ご無沙汰しております。15年前、当時、派遣会社にて新入社員だっ
た頃、同期を介して、何度か会合でご一緒させて頂きました。
お元気でいらっしゃいますか?メディアを通して、常見さんのご活躍は拝見し
つつ、本も楽しく読ませて頂いております。既に、雲の上の存在になってしま
いましたが、でも、相変わらずプロレス好きなところに、昔と変わらない常見
さんが居て、ホッとしました。
私の大好きな蝶野は、、、今では、年末恒例のガキの使いのビンタが名物にな
りました(><;)
4年前に前職(最終的に、外資系になりましたが(笑))を退職し、別の派遣
会社の地方支社で働いています。
先日、ひょんなことから、飲みの席で常見さんの話を熱く、熱く語られる方が
おり、懐かしさで連絡をさせて頂いた次第です。
そんな常見さんに質問です。
「ズバリ今の派遣ビジネス、常見さんの目にはどのように映ってますか?」
この業界に入って、早15年。
常見さんと出会った頃は、まだ、新人ちゃんで、生意気盛りにも関わらず、仕
事は、途切れる事なく残業ガッツリでやってきたのですが。。。。
この1年近く、需要と供給が見合わずです。この業界は「世の中の景気と反比
例」で景気が悪いと派遣に頼り、そうでない場合は自社採用をするという感じ
でしたが、派遣法改正等々もあり、「派遣で働く」選択をする人が急激に減っ
て来ました。
なんとなく、この業界もちょっと厳しいのかなあと感じています。
働き方が多様化している中、派遣も一つと思ってましたが、ちょっと違うのか
な〜っと。
常見さんは、人材ビジネスを色々な視点から見てきていると思うので、ちょっ
と意見を聞きたかった次第です。
長文になってすみません。
お時間のある時、ぜひ、ご意見をお願いします。
(蝶野正子 地方在住 30代 女性)
A.派遣って何なのでしょうかね?
ご無沙汰しております。お元気ですか?久々にご連絡を頂き、感激しておりま
す。
会社は変われど、気づけば派遣一筋15年というわけですね。いや、ご存知の通
り出入りが激しいというか、広い意味での人材業界やその周辺で動いたりする
方も多いわけで。
人材派遣の行方・・・。
この件、実は他の大手人材派遣会社の方からもそんな話があり。派遣法改正と
売り手市場が相まって派遣の登録自体が減っているぞ、と。規制の強化や緩和、
人材の需給関係で大きく変わるわけですね。
思えば、初めてお会いした頃は、私は『とらばーゆ』の編集部にいて、人材派
遣業界担当だったのですよね。「あの頃の未来に僕らは立っているのかな」と、
思わずSMAPの曲の中で数少ない好きな曲「夜空ノムコウ」を口ずさんでしまい
ましたが。
あれから起こったことを振り返ってみると・・・。
なんせ、派遣法の改正があったわけですが。
2001年と比較すると、市場は間違いなく拡大しました。派遣で働く人も景気に
合わせて増減を繰り返しつつも、3倍になっています。もっとも、派遣業界の
売上で見ると2008年の7兆7892億円がピークで、その後は減少していますね。
一般社団法人日本人材派遣協会のサイトを覗いたのですが、そこにもはっきり
と「景況とともに、また社会や産業界のニーズによって法体系が変わり、構造
自体が形を変えていくのが派遣業界の特徴のひとつです。」と書かれており。
このようなものに左右される業界なのですね。
社会の変化や規制の変化(緩和も、強化も)に合わせて周辺のサービスも増え
ましたが。たとえば、障がい者関連のものですとか、家政婦の派遣などですね。
それ以外にも国内外でM&Aが進みましたね(・・・前職もかなり社名や経営母
体が変わりましたねえ)。
思うに、これは派遣法改正の歴史とも関係あるのですが、派遣というものは常
にグレーな要素があり、だましだまし進んできた感があります。顕著な例の一
つは「ファイリング」という謎の仕事などがそうですね。
この件、「派遣とは何か」「非正規雇用とは何か」「そもそも働き方をどうす
るか」という議論とセットで考えないと、決着がつきませんね。
思うに、市場が拡大し、法律も変化したのですけど、派遣をめぐる光景って変
わってないなと思います。やや乱暴な意見ですが。派遣会社各社の違いがなく
(少なくとも、派遣スタッフや顧客には伝わりづらく)。常に、国に左右され
ている感じで。各社がどんな違いを打ち出すのかずっと注目しているのですが、
規模と得意分野の違い以外の素敵なサムシングがまだないな、と。
派遣会社はどんな労働社会を創りたいのか、派遣で働く人たちにとってのメリッ
トは何か、それが社会にどんなインパクトがあるのか。
そんな大きな議論が必要なのではないですかねえ。
5年後も同じ議論していたりして・・・。
すみません、歯切れの悪い答ですが。
※皆さんからの人生相談のメールをお待ちしております。info@yo-hey.comま
で、件名に人生相談と書き、ペンネーム(実名も可)、年齢(可能であれば)、
性別、相談内容をください。よろしくお願いします!
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