3年前に『「意識高い系」という病~ソーシャル時代にはびこるバカヤロー』(ベスト新書)という本を書いた。いわゆる「意識高い系」について問題提起した本だ。

今年に入って、この「意識高い系」が大ブレークしている。

その男、意識高い系。DVD-BOX
伊藤歩
ポニーキャニオン
2015-09-16


NHKでドラマになったことが大きい。ついにDVD-BOXも登場。

「はにまるジャーナル」というNHKの番組でも取り上げられた。

普通に読者として買った学術書、専門書などを読んでいて、引用文献として登場していることもあり、驚いたり、恐縮したりする。

これに関連した取材依頼も増えた。

and GIRL(アンドガール) 2015年 09 月号 [雑誌]
エムオン・エンタテインメント
2015-08-11


特に先月のこの『and GIRL』という女性誌での意識高い系の記事は、超絶良記事だった。圧巻だった。アッパレだ。

女性の意識高い系について、考察した。一部はネットに転載されたのでご覧頂きたい(もっとも、やはり本誌の方が超絶面白い)。

その時に、編集者、ライターと話題になったのだが・・・。

女性の意識高い系、特にキラキラ独身女子って、Instagramに異様にハマっていないかという話で盛り上がった(あ、私もやってるぞ)。やたらと友達や家族といる様子、カフェ飯を楽しんでいる様子をアップしたり、さらにミュージシャンや芸能人(テイラー・スウィフトと水原希子をフォローしている率が異常)、モデル、スタイリスト、サロン経営者をフォローしすぎだろ、と。

やたらとハッシュタグをつけまくり、見られる努力をする、自己主張をするのも特徴だ。そう、ここ実はポイントで、仲間、家族が大好きな自分、おしゃれで美味しいものを食べている自分はFacebookやTwitterでもアピールするのだけど、ハッシュタグをつけまくり、見られる努力をするのが意識高い系キラキラ独身女子の流儀だ。まあ、最近はそもそもFacebookやTwitterにもInstagram経由で投稿するのだけどな、この手の人は。

この手の人の気分がどんなものなのか理解するべく、昨日、真似をしてみた。

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カフェ飯とか。

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コーヒーとか。

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デザートとかね。

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普通のタンパク質ランチや。

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ちゃんこ鍋も。

それなりにフォロワー増えたり、チェックしてもらえたけど、いまいち。いや、写真の撮り方、レタッチの仕方など、いちいちまだ勉強不足だと思った次第だ。

ただ、あれだね、やたらとこういうのを努力しちゃうというのは、やはり認められたい、私を見て欲しい、その他大勢とは違う自分、キラキラしている自分でありたいということなのか。そうやっていること自体が、その他大勢と一緒であり、小物感が半端ないのだけど。

それにしても、若い人のSNSの主戦場はInstagramに移行しつつあるのかな。まあ、楽ちんといえば楽ちん。スマホ時代に合っている。

でも、本当のリア充は、Instagramになんか揚げられない、楽しい時を過ごしているんだよ。そんなに暇でもなく、勉強しているんだよ。

Instagramは小物たちの承認欲求のがひしめく場所になっていないか。

SNSって面倒臭いなあと再認識した41歳の週末の朝。