
KDDIがnanapiを買収した。
いや、これ自体は想定の範囲内ではある、実は。元々KDDIは出資していたし、どこかがさらなる資本参加や、買収を持ちかけてもおかしくはないと思っていた。
このニュースの本質とは少しずれるかもしれないが・・・。nanapiの社長である、けんすうこと古川健介のインタビューが超絶よかった。何がよかったかというと、ネットやコンテンツの現在、ベンチャーの今後のあり方に関する考え方が凝縮されていたからだ。
彼のコメントにもあるように、自前で頑張ってIPOを目指すよりも、大手の傘下に入って、大きく仕掛けた方が良い、IPOしたところで、大きなビジネスになるとは限らない、という。
EXITという手段もあるのではないか、と。
奇しくもこのニュースが出た10月16日は、彼の、そして私の古巣リクルートHDが東証一部に上場した日だった。そのリクルートも、よく新規事業創造企業と言われるけれど、新作『リクルートという幻想』でまとめたとおり、実際、いまも自前で商品・サービスの開発は行いつつも、新興企業のM&Aにより新規事業開発を行うようにシフトしている。やや寂しいと感じる部分もあるのだが、そういう時代なのだろう。
※そういえば、けんすう氏とは元リク対談ということで、以前対談した。こちらの原稿もぜひ。
リクルートの強みは「ヤンキー魂」!?世代を超えた2人の著名“元リク”対談
http://sirabee.com/2014/09/20/3266/
個人的にはnanapiのEXITよりも驚き、夢と希望を感じたのはナタリーのEXITだ(別にnanapiに期待していないとか、失望しているという意味ではない 誤解なきように)。
エンタメ系のニュースサイトだ。私も音楽カテゴリを愛読している。熱、愛を感じる。ただ、言ってみれば人力のサイトである。ものすごいテクノロジーがあるわけではない。ただ、コンテンツの作成力やユーザー数などなどが評価されたということなのだろうし、「上手くはまった」のだろう。
この「上手くはまる」というのは大事な発想で。大企業が求めているパーツとして上手くハマったということなのだろう。
個人的にもっと衝撃だったのは、友人が作ったサービス、「暇スイッチ」を運営するALTRTHINK株式会社が、株式会社イグニスの子会社になったというニュースだ。
いや、友人からこのサービスを見せてもらい、「そうか、こんなサービスが成り立っちゃうんだ」と思い、感動というよりは脱力したのだけれども、そうか、評価されるサービスだったのだと、リリース分を読みつつ考えた。
もちろん、スタートアップ企業のEXITバブルの臭いも若干感じており。意識高い系は「これからはスタートアップでEXITだ」みたいに盛り上がるのだろうけど。とはいえ、評価されるサービスとそうでないサービスというものがあり。また、評価されたところで、何らかのかたちでサービスは続けなければならないわけで。
・・・私も「就活の栞」という、多い月で100万PVくらいアクセスがある、もう4年以上続いている就活応援サイトの編集長なのだが、誰かこれを応援してくれる人は現れないのだろうか。いや、ナタリーのEXIT話を聞いて、夢と希望を持ったのはそういうところなのだ。うむ。まあ、現れるのを待つって言っている段階でダメなのだけど。
私はビジネスに向いていないと再確認した1週間でもあった。
さあ、今日もまた生きるぞ。
