普通に働け (イースト新書)
常見陽平
イースト・プレス
2013-10-10


『普通に働け』を発表してから1ヶ月が経った。普通に売れているらしい。いや、売れ行きはタイトルどおりじゃなくて、バカ売れして欲しいのだけど。

レビューも増えてきた。

BLOGOSにレビュー記事が載った
ノマド、メディアに惑わされるな! いまこそ「普通に働け」というエールは響くか

J-CASTニュースにも
「すごい社会人になれ!」 こんな「脅迫」に疲れていないか : J-CAST会社ウォッチ

ブクログにもレビューがいっぱい

読書メーターはその1.7倍くらいのレビュー数

濱口桂一郎先生のブログ

工藤啓さんのブログ

あかいまことさんのブログ

コピーライター志賀章人さんのブログ

駄目親父の『メンタルヘルス』と『読書』さん

他にもいっぱい。

ご好評頂いている感じ。



一方、タイトルで誤解を与えているかもしれない。

このタイトルは、昨年の10月頃に構想が始まった頃に、既に出ていて、これをもとに進めようという話になっていた。ありそうでなかった秀逸なタイトルだと思っている。

ただ、命令口調なので、いかにもおっさんが書きそうな自己啓発本だと誤解されたのかもしれない。

「ちゃんと読んでから言え」と言いたくなるが、とはいえ、タイトルが誤解を招いたのは事実のようなので、これもまた、著者の責任である。いや、タイトルは著者だけで決めるわけではなく、むしろ出版社の意向によるのだけど。とはいえ、責任はある。

実際は、日本の雇用・労働の現状を様々な角度から見て、ノマド言説、グローバル人材言説などの虚実を検証していき、不安を煽るメディアを疑うべき、という内容である。

煽り気味の本の方が受けるし、売れる。ただ、その手の本により日本の雇用・労働言説が荒れているのもまた事実。何より、庶民が不安になっているのも事実。この点をちゃんと批判したかったのだな。

あと
前出のこの記事
ノマド、メディアに惑わされるな! いまこそ「普通に働け」というエールは響くか



この記事
「すごい社会人になれ!」 こんな「脅迫」に疲れていないか : J-CAST会社ウォッチ
に対するTwitterの反応を見ていると

「とはいえ、普通に働けない時代じゃないか」
というご批判の声が多数見受けられた。

この「普通に働けない時代」というのが、どこまで本当で、どこが嘘なのかを検証したのがこの本なのである。

いかにも、人がバシバシとリストラされたり、大学を出ても就職できない時代のように言われているけれど、これも事実の部分とそうではない部分がある。

何より、こういう思い込みを手放そうということ。

タイトルと、ポップな帯の割に、内容が硬派でびっくりするかもしれない。そう、かっちり書くことにこだわったかな。

過去、最高に硬派かも。

今週金曜日は高田馬場芳林堂書店にて、出版記念講演会。海老原嗣生さんと、今野晴貴さんがゲスト。語りたいこといっぱい。

くわしくはこちら(PDF)

お楽しみに。



あと、最新作のこの本についても。

このタイトル、私は好きなのだけど、新卒一括採用や就活のことを書いていると、想像しにくいかもだね。実はメインはこれで、なぜ、こんなに就活が過酷でも若者は正社員になろうとするのかについて考えた本である。

こちらも硬派。

Amazonは上がったり下がったり。書店は堅調な感じかな。

学生向けというよりは対象が広い感じだけど、でも、現実を直視するという意味では学生にとっても有益だと思う。

ぜひ、手にとって欲しい。



さあ、今日も楽しくいきますかね。