インタビューの教科書インタビューの教科書
著者:原 正紀
同友館(2010-11)
販売元:Amazon.co.jp
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「彼女いるの?」
「選挙に行きましたか?」



この質問の問題点は何だろうか?



前者は、関係性が深くならないと本当のことは聞けない。例えば、社内、サークル内、ゼミ内などでこっそり付き合っている場合などは、この聞き方では言いづらい。微妙な関係なら尚更だろう。

後者は、政権交代など、政治への関心が高まっている時期の場合、行ってないと意識が低い人だと思われてしまいそうだ。だから、反射的にウソをついてしまうわけである。



本音を聞く。



これは、公私ともに求められるスキルである。営業の仕事は日々、ヒアリングの繰り返しだ。営業をしたことも、されたこともよくある私の結論は、「ダメ営業マンほどヒアリングができない」ということである。

営業の仕事とは、価値の提供であり、顧客の課題解決は価値提供のかなりの部分をしめている。これが出来ないので、イマイチずれた提案、ぐっとこない提案になってしまうのだ。

ちなみに、以前の上司には、営業を仮にヒアリング→課題の明確化→提案内容の決定→プレゼンテーションというプロセスに分解した場合、役職者には最初のヒアリングの時こそ同行させるべきだということを教わった。役職者が同行することにより、先方の上司にも会えるし、幅広く課題をヒアリングできるというわけである。


日常的にインタビューを受けるのだけど、上手い人、下手な人の差を日々感じる。「誘導尋問されてもねぇ…」「この聞き方、かなり作為的じゃないか?」「今日は私が聞かれる側なんだから、あなたしゃべりすぎないでよ(って、これは私もよくあることだけど)」なんてことがよくある。


就活関連の仕事をしているわけだけど、ダメな就活生、ダメな採用担当者はともにインタビューが下手なのである。就活生と会っていると、「その聞き方だと、本当のことは分からないだろ?」と思うことがよくある。

面接の最後は「何か質問や、言いたいことはありませんか?」ということが多いのだが、「バカ質問」で印象が悪くなることも。

採用担当者においても、内定出しの後に逃げられてしまう人は根っこの部分の職業観や、就活におけるキーマンをヒアリングできていない。


プライベートにおいても、「ウザイ人」は聞くのが下手で、相手の本音が分からない人である。


では、どうすればいいのか?


そんなヒントになるのが、この本。ウチの社長が出した本なのである。社長は数々の経営者、識者1,000人以上をインタビューしてきた。そのノウハウを惜しげもなく公開した本である。

「インタビュー」とタイトルに入っているので、メディア関連の仕事にいない人には関係ないと思うかもしれないが、前述したように、営業にも、就・転職活動にも、恋愛にも、インタビューする力は大切なのである。

本書が秀逸なのは、インタビューに関わることすべてのプロセスについて、具体的なノウハウがまとまっていることである。

例えば、社長にインタビューしたい、画期的な商品を開発した売れっ子企画マンにインタビューしたい。どうやったら会えるだろうか?このアポとりのノウハウまで紹介されている。


特に、日々直面する問題「時間が足りなくなる」「雰囲気が悪くなってしまった」「相手が無口な人だった」などの解決策も紹介されている。


さらには、インタビューした内容についてアウトプットするコツも紹介されている。


メディア関係者にとっては「知ってるよ…」という内容も多いかもしれないが、ライターになったばかりの人、自分のヒアリング力をもっと伸ばしたい人にはオススメ。何より、営業担当者、採用担当者、OB・OG訪問を充実したものにしたい就活生にオススメかな。


…私もヒアリング力、鍛えよう。うん、思いついたことをどんどんアウトプットするタイプで、ヒアリング力が弱いなだなぁ。いかん、いかん。

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