d5d1bf1d.jpg狂った町の片隅に花が咲いている
真っ赤な花びらが歌う

狂った町の片隅で
その歌は誰にも届かない

その花は少年なのか少女なのかさえ
分からない

この狂った町では
人々は夜を待ち焦がれ
酔い、叫ぶことをやめることはない

少女たちは男を誘い
少年たちは薬を買い漁る

薄暗い快楽に
誰もが狂気乱舞する

駅は汚物でまみれ
男女ともに横たわる

そんな世紀末的な光景が
2005年も続いている

誰もがオレはこんなところに
いつまでもいるんじゃないと
心の中では叫んでいるが
誰もがお前と一緒にするなと
やはり叫んでいる

みな同じことだ

こんな狂った町に咲く花は
どんな気分で咲き続け
聴こえない歌を歌っているのか

この町はどこに行くのか
この花は何故咲き続けるのか

誰も知らない

今日もそんなこの狂った町に朝がやってくる

花はいつまで咲き、歌い続けるのか

(2005年4月6日深夜 新松戸駅にて)